2008.11.14
私は、トラックドライバー。
いつもこの老舗企業で、工場から店舗へ商品を運んでいる。
ただ運ぶだけと思われているかもしれない。
でも僕らの仕事は、時間通りに確実に商品を「届ける」こと。
僕はその仕事に誇りを持っている。
その仕事を邪魔する存在がいて、最近困っている。
それは、渋滞と雨。
渋滞はつかまるとその分時間をロスする。
だからある程度余裕を持って行動しなければならない。
そして雨。
これだけはどうしようもないというのが本音。
雨が降れば、商品を濡らすことなく届けるためには、あらゆるカバーをする必要がある。
当然、そのカバーしている時間分ロスする。
どちらもどうしようもないこともあるので、自分のできる限り一生懸命急いで届けていた。
そして、今日・・・
雨が邪魔な存在ではなくなった。
工場の積荷場に、折りたたみ式のテントが設置された。
幹部の方々が、雨の日でも何とか頑張っている私を見て設置を決めてくれたらしい。
これによって、雨の日はこのテントを広げることで、濡れることなく積荷することができるようになった。
何より驚いたのが、バタフライ式のトラックでも、テントの中で積荷ができることだ。
どれだけ多くの荷物であっても、普段どおりに積荷ができる。
どんな天候であっても、普段どおりに積荷ができる。
些細なことかもしれないが、僕にとっては夢のような出来事になった。
設置された今日もあいにくの雨。
この調子だと、15分早く着けそうだ。
たまには、この雨を見上げてみるのもいいかもしれないな。
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2008.10.31
「いらっしゃいませー!どうぞみていってくださぁい!」
朝から大きな声が響く。
ここはとある大型スーパーのエントランス前。
スーパーの開店時間になると、いつもこの声が聞こえる。
私は、その声に惹かれてちょっと覗いてみた。
そこには、数多くの花が並べられていた。
「お兄さん、いらっしゃい!お花のことだったら、私に何でも聞いてちょうだい!」
気さくに話しかけてくる女性。
すぐに、毎朝の声の主だと分かった。
「いつも大きな声出されてますよね。その声に惹かれて来ちゃいましたよ。」
「あら!やだ恥ずかしいわね!どう?ステキなお花でしょ?」
「えぇ。こんなにあるとお花畑に来た気分ですよ。ん?これきれいですね。何ていう花ですか?」
「これはね、ブローディアって言うの。茎が少なくても、たくさん花を咲かせるのよ。花言葉はね、「嬉しい便り」よ。買ってくれたら何かいい便りが届くかもね!」
「またまた・・・商売上手なんだから!」
その時、急にポツポツと雨が降り始めた。
話に夢中で、気付かなかったが、空はいつの間にか暗い雲に覆われていた。
「お兄さん!!ほんとごめんなさい!お花やダンボールを雨に濡らしたら商売できないのよ!急いで片付けなきゃいけないから、後でまた来てちょうだい!」
そういって女性は、必死に花を片付けて始めた。
話どころではなくなったので、僕もスーパーの中へと足を向けた。
すると、奥からスーツを着た男性が現れた。
後で分かったのだが、大型スーパーの方で、女性の上司だった。
「ついにこの瞬間が来ましたね!片付けなくても大丈夫です!先日、これを購入したのです!」
そう言って奥から出してきたのは、そう・・・
アメリカンテントの小次郎くんだった。
「見ててください!ほら!」
そういうと、ジャバラが伸び切って、あっという間に売り場にテントが現れたのだ。
「何て嬉しいんでしょう・・・今までは、片付けては全て拭き取ってきたのに・・・。これなら雨が降っても、そのままここで売ることができるじゃない!」
雨の中、テントの中で二人は大はしゃぎしていた。
ブローディア、「嬉しい便り」・・・か。
そして僕はブローディアを購入し、家路に着いた。
雨上がりの空が、また一段とキレイだった。
※このお話は、実話を元に筆者の想像を多大に加味して書かれています。
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2008.10.17
最近、家のリフォームのコマーシャルなどをよく目にしますが、簡単なことではありません。
金額面のことなんて、考え出すと切りがありません。
会社のビルや工場を自社で管理している企業も同じことが言えます。
従業員が増えたから、ちょっと工場大きくしようか・・・なんて簡単なことではありません。
リフォームをする場合、解体する部分が必ず含まれるので、その費用だけでも相当なものです。
我々の商品であるテントは不要なときはコンパクトにすることができますし、何よりも解体も簡単なんです。
先日、建物と建物の間のスペースが上手く有効利用できないかと相談を受けました。
建物間を移動する場合もあるので、開閉式の屋根欲しいというお話でした。
もし、ここに一棟増築する場合、まず両方の建物の入り口を作るために壁を抜く必要があります。
入り口ができると次は外壁工事や屋根工事が入りますね。
出来上がりは、室内と室外に別れてしまい、フリースペースを有効利用しているとは、到底言えないかもしれません。
テントの場合は、入り口をわざわざ作る必要もなく、必要なエリアに屋根となるテントを設置できるよう土台を設置すれば完了です。
かかる時間もコストも全然違います。
移動式テントを標準搭載していますので、晴れてる日は開き、すがすがしい空が顔を出します。
雨の日は、しっかり雨を防いでくれます。
住宅に我々のテントは利用できませんが、こんなにも効率的なもの、他にないと思いませんか?
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2008.10.03
ご好評頂いております伸縮移動開閉式テント【小次郎くん】に、空調設備付の【太郎くん】に続いてにまたまた新しい仲間が加わりました。
今度の仲間は折りたたみすることによって、移動・組立が簡単に出来るようになった寸法可変タイプの【進くん】です。
伸縮移動なら女性でもカンタンに出来る便利さはそのままに、設営も折りたたみもリフト一台でラクラク簡単な優れものです。
また、トラックでの移動運搬が出来るので欲しい時に欲しい場所に組み立てて設営可能。
さらに間口も高さも伸縮可能になっているので、設置場所の広さや高さに合わせて調整することができます。
炎天下の屋外作業時の日よけとして、あるいは地下鉄工事の際の重機保管庫として利用頂くなど、いろんな場面で絶大な効果を発揮しています。
弊社のお客様である前田道路株式会社様でも道路舗装工事の際に現場でご利用頂くなど、日本各地で大手企業様のもと、日本各地で絶大な効果を発揮しています。
伸縮開閉式で折りたたみ可能、しかも寸法可の開閉式テント【進くん】。
日本全国いろんな工事現場で活躍中です。
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2008.09.19
あれは、もう17年も前の話・・・
私は、思い切って当時の仕事を辞め、念願の新会社を立ち上げました。
不安に押しつぶされそうな時、希望に満ち溢れている時・・・いろんな思いをしながら、ただ一生懸命に働いていました。
そう、あれはようやく軌道に乗り出したころの話です。
プルルルルル・・・
スタッフを見送り、静まり返った店に電話が鳴り響く。
(こんな時間に誰からだろう・・・)
「お電話ありがとうございます!」
「あぁ、お前かい?」
声を聞いただけで誰だか分かった。母さんだ。それと同時に懐かしい気持ちになった。
本当は帰省して会社を立ち上げる話がしたかった。だがそんな余裕はなく、手紙で伝えただけだったのだ。
「何だ、母ちゃんかよ。どうしたんだ?こんな時間に。元気にしてるのか?」
「いやね、お父さんがたまたま明日お休みになったんだよ。あんたもお店を立ち上げたって言うし、ちょっと会いに行こうかと思ってね。」
「そんなこと、店にかけてくることはないだろ?何事かと思ったよ。明日だったら、ちょうど俺も休みだよ。」
「じゃあ、夕方ごろに着くと思うから。どうせなら、あんたのお店見せておくれよ。」
「店?あぁ、分かったよ。気をつけてな。」
僕はそう言って電話を切った。だがそれと同時に妙な不安を覚えた。
(じゃぁ、ちょっと片付けて帰るか・・・)
散らかったものをいつも以上にきれいに並べていた。自分が立ち上げた会社を親に見てもらう。僕はこの行為を親孝行として捉えていたのかもしれない。
窓の外にはネオンが輝く。
「父ちゃん母ちゃん、喜んでくれるかなぁ・・・」
その時だ。
僕は、電話を切ったときに感じた「妙な不安感」をまた感じた。そして、もう一度窓を眺めたときに、その不安が本物だということに気がついた。
「うちの店には・・・ネオンが・・・ない。」
時間のない状態で作ったので、簡単な看板しか用意できなかった。明日の夕方に着いて、店に夜と言うことは外はもう暗い。周りに比べると、どう見ても活気のあるお店には見えないのだ。
僕は、開店当初からその思いは感じていた。今からなんてどうしようもないことは重々承知していた。
(何とかしなきゃ・・・どこかやってくれるところはないのか・・・)
普通の状態で考えれば、そんなに大事ではなかったかもしれない。ただ、僕の頭の中には、両親がガッカリする顔しか思い浮かべることが出来なかった。とにかく今できることといえば、手当たり次第に近所の看板屋に電話をかけ通し、何とかお願いするしかない。
「すいません、無理を承知でお願いしています。明日の昼までに看板つけてもらえませんか?」
「お客さん、無茶言わんでくださいよ!どこにそんなことが出来る業者があるんだい!」
・・・どこも返ってくる言葉は同じだった。
「もうダメだ・・・あきらめるか・・・」
そう思い、最後の業者に電話をかけた。名は「アメリカンテント」と書かれていた。
「すいません、もうどこにも断られっぱなしで・・・。明日の昼までに、どんなのでもいいので看板を取り付けてもらえませんか」
「それは無理に決まってるでしょう・・・まぁ、努力はしてみますけど、出来る補償なんてないよ」
やはり同じ答えだった。しかし、『含みのある答え』に僕は必死になった。
「構いません!もうどんなものでもいいです!お願いします!」
「じゃあ、とりあえず住所だけ教えといて。何にも出来上がってなくても文句言わないでよ。無理なものはどうやったって無理なんだから。」
お店の住所と店名だけ伝えて、電話を切った。一瞬希望を持ったが、最後の言葉が僕には重くのしかかった。そう、無理なものはどうやったって無理なんだ。自然と涙がこぼれていた。こんなに頑張っているのに、悲しい顔をされてしまう。心の中は悲観的にしかならなかった。
(後編に続く…)
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